「退職給付会計に関する実務指針(中間報告)」の改正公開草案に関する意見

平成15年8月15日

日本公認会計士協会 御中

社団法人 日本年金数理人会

公開草案について

拝啓 貴協会益々ご隆昌のこととお慶び申し上げます。
さて、貴協会より平成15年7月25日付にて公開された「退職給付会計に関する実務指針(中間報告)」の改正について(公開草案)」に関連する意見を、年金数理に関する専門職団体として、下記のとおり申し上げますので、宜しくご検討下さるようお願い申し上げます。

敬具

厚生年金基金の代行部分については、次の観点から「基本的な前提を変える制度改革」が行われたと理解しており、その会計上の取扱いは退職給付の対象外とすることが妥当である。

  1. 代行部分において、最低責任準備金を超える追加負担は発生しない仕組みとなっていること。
  2. 最低責任準備金は代行部分の債務の公正な評価額となっていること。
  3. 平成15年5月30日付政令(第238号および第239号)により、上記最低責任準備金の返還による厚生年金基金の過去分の代行返上が可能となったこと。

なお、代行部分を退職給付の対象外としない場合においても、厚生年金基金制度を採用している企業について、公平な比較可能性を確保するため、以下の事項を注記することを実務指針に明記すべきである。

  • 代行部分に係る退職給付債務の額
  • 最低責任準備金の額
  • これらの差額分に関する説明

以上

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